No.0076|日本に「熱意ある社員」はいない?失われた30年の現実

こんにちは。

翔栄クリエイトのWebディレクター・篠崎です。

楽天が、一律の送料無料を打ち出して話題になっています。

Amazonに対抗するには、こうするしかないと三木谷氏が
語っておりましたが、一部の店舗にとっては死活問題でしょう。

商品単価が高くて、儲かっている店舗は良いでしょうが、
高い出店料を取られた上に、送料まで自己負担となると
かなりの店舗がそうとう厳しい状況になると思われます。

ただ、見方を変えれば、楽天というプラットフォームに
依存してきた代償と言えなくもありません。

小売店側に、楽天以外のチャネルがいくつもあれば、

「じゃ、楽天辞めます」

と言えたのでは、と思うのです。

もし、多くの店舗が、そのような形で楽天を利用していれば、
今回のような一方的な「送料無料」もできないでしょうし、
出店料などの条件でも強く交渉できるハズです。

何かのプラットフォームに依存しない状況を作り出すことが
今後、ますます重要になるのではないでしょうか?

それでは本日のトピックスです。

CONTENTS

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01.「熱意あふれる社員」が少なすぎる日本企業
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春闘を前に、経団連が、先月半ば頃、会員企業に出した指針が
ひそかな話題になっています。

通年、ほとんど話題にならない指針が、今話題になっているのは
かなりショッキングが数値が出ていたからです。

日本企業で「熱意あふれる社員」の割合は6%

しかも、71%が「やる気のない社員」で、24%は無気力社員
というのです。

これは、2017年にアメリカの調査会社が行った調査の数字で、
調査を行った139カ国の内、日本は132位だったそうです。

ちなみに、アメリカでは「熱意あふれる社員」は30%。
今の彼我の差はそこにあるのかもしれません。

これを受けて、経団連の指針では、社員のエンゲージメント
(働きがい)を高めることが重要と指摘しているとのこと。

実際、数値を見て、そんなものだろうと、多くの方が
感じられるかもしれません。今更、危機感を感じている
経団連の反応こそ、遅すぎる気もします。

バブル崩壊後の失われた30年。多くの国が大きく成長する中で、
全く成長できていない日本。

「熱意あふれる社員」は6%

は、そんな日本を見事に象徴していると言えるのかもしれません。

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02. 「うなぎパイ」転売にメーカーが嘆き
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先週半ば、「うなぎパイ」が話題になりました。
ご存じの方も多いかと思いますが、浜松の春華堂が
製造する有名なお菓子です。

その「うなぎパイ」が、ネットで倍額で売られている…
というのです。

実は、「うなぎパイ」は割れやすいため、製造元の
春華堂はネット通販を行っていません。
それを逆手にとった、いわゆる転売ヤーが、正規の
倍の金額で販売しているのです。

中には、公式を装ったサイトもあるようで、Amazonや
Yahoo!などでも売られているケースも。

コンサートなどのチケット転売は、昨年、法律で
規制されましたが、食品の転売については、法律は
未整備とのこと。
その不備を突いた形で噴出した問題です。

インターネット社会ならではの問題かもしれませんが、
必要な人に、適正な価格でモノが届かないという現状は
どうなんでしょうか?

まずは、インターネットとの付き合い方を明確にし、
1人1人のリテラシーを上げて行くしかありません。

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03.なぜWebが成果に繋がらないのか?初回体験講義のお知らせ
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「Webに投資するが、成果に繋がらない」
それはズバリ。
企業の経営陣にWeb知識が足りないから!

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04.コロナウイルス問題でTwitterが信頼できる情報を
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WHOもついに緊急事態宣言を出したコロナウイルス。
不安な状況がまだまだ続いていますが、その最中、
先月末にTwitterが素早く対応しました。

この手の出来事で問題になるのが、デマ情報。

特に、SNSが普及した昨今、情報の拡散が早いため、
一度、間違った情報が広まると、取り返しがつかない
ことになりかねません。

そこで、Twitterが行った対応が注目されます。

Twitterで新型コロナウイルスに関する用語で
検索された時、各国の保健当局の情報をトップに
出すようにしたのです。例えば、日本であれば、
厚労省のページが一番に出ます。

Twitterは、ブログで、情報を必要とする人が、
信頼できる正式な情報を最初見ることができるように
したこと。

また、信頼できない情報へ誘導される可能性がある
キーワードは、Twitterの予測検索に出さないこと
などの対策を行ったことを表明しています。

なかなか素早い対応かと思います。

とはいえ、ネット上にデマ情報は無くならない
でしょうし、色々な形で拡散します。

1人1人が確かな情報かどうか、しっかりと確認する
必要があるでしょう。

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05.あとがき:風化するアウシュビッツ
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先日、NHKのニュースで見たニュースに、ちょっとした
衝撃を受けました。

アウシュビッツ強制収容所の解放から75年。
今、ドイツの若者の4割が、ホロコーストについて
「知らない」「少ししか知らない」と回答したと言うのです。

ハーゲンクロイツに似たデザインにも、過敏な反応をする
あのドイツで、というところに衝撃を受けました。

翻って、日本はどうでしょうか?

アメリカと戦争をしたことを知らない若者が増えている…
かつて、そんなことが話題になったこともありましたが、
最近、そういえばこの手の話を聞かなくなったような…

確かに、加害者だった過去を思い起こすのは辛いことです。
いつまでも過去を引きずることも良くないことです。

ただ、風化させてはいけない記憶ってあると思うんですよね。

ちょっと考えさせられるニュースでした。

ではまた次号。
(2020/02/03)