No.0118|トム・クルーズのフェイク動画と表情を追跡するVR周辺機器…その先に待つものは?

こんにちは。
翔栄クリエイトのWebディレクター・篠崎です。

先日、Amazonのアイコンデザインが変更され、ちょっとした
騒動になりました。

皆さんもご存じの通り、これまでは、カートの上にAmazonの
文字をあしらい、そのAからZに向かって矢印が配置された
アイコンでした。

この矢印がニヤリと笑う口元にも見えた訳ですが、新しい
デザインでは、ダンボールを思わせる茶色の下地に、
ガムテープをイメージさせる青い部品。そして、矢印
マークという構成。

問題は、この青い部品のギザギザが、どうもチョビ髭に
見えるということ。

不敵な笑みを浮かべるチョビ髭…となると、誰もが
思い起こすのが、20世紀の有名な独裁者…。

Amazonはこっそり、このデザインを変更した模様です。

実際に、このデザインが使われたのはイギリスなど
一部の国のiOS向けアプリだけ、とのことですが、
意外なところに落とし穴があるものですね。

でも、デザインの段階で気が付かなったのかな…。

ひょっとすると、デザイナーもその上の人たちも
例の独裁者は、遠い過去の世界の話になっていたの
かもしれません…。

それでは本日のトピックスです。

CONTENTS

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01.手品を披露する偽トム・クルーズの衝撃
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先日、TikTokに投稿された動画が物議を醸しだしています。

それは、アメリカの有名な俳優、トム・クルーズが、
手品やゴルフする様子を拾うするというもの。

実は、この動画、トム・クルーズとは一切無関係の動画
で、AIを使った作られた動画「ディープフェイク」だった
のです。

動画の中では、リアルなトム・クルーズとしか思えない
人物が、自然に語り掛け、手品なゴルフのスイングを
披露する訳ですが、とてもフェイクと思えない出来栄えです。

この動画は再生回数が1,100万回に達し、大きな話題に
なりました。

この動画を制作したのは、アメリカ在住のの映像の
特集効果スペシャリスト。その筋の専門家の間では著名
な人物だったようです。

現在はこの動画は削除されていますが、驚くべきことに
TikTokとしては、この動画は、有害なディープフェイクや
なりすましなどの規約違反ではないそうです。

これまでも、プーチンやトランプなどの著名人を使った
ディープフェイクが話題になりましたが、こうなって
くると、自分の目で見て、触って、話して確認したもの
以外、全く信用できない世界が来るのかもしれません。

それとも、嘘も真も全て受け入れるのか…。

あなたが普段SNSでやり取りしている人…本当に実在
していますか?

私は少し不安です。

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03.みずほ銀行のシステム障害は初歩的なミス?
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先月末、みずほ銀行が大規模なシステム障害を起こした
ことは記憶に新しいと思います。

そのタイミングでATMを使った人は、カードや通帳、現金
が飲まれたままになるなど、正直、ありえない状況が
発生しています。

原因は、そもそも処理が集中し、システムに負荷がかかる
月末に、メンテナンスを実施したこと。

しかも、みずほ銀行が実施したのは、紙の通帳をデジタル
口座に切り替えるという、これまで未経験の作業。

この際のデータ量が非常に多かったため、システムがパンク
状態になったようです。

銀行業界では、常識的に、月末や週末などの処理が集中する
タイミングで何か実施するようなことはしないため、余計、
今回のシステム障害の異様さが浮き彫りになりました。

また、障害発生後の対応もお粗末で、通帳やカードが
取り込まれたままのお客さんが、そのまま放置される状況
があちこちで発生しています。

みずほ銀行は、過去にも何度もトラブルを発生させており、
改めて、システムに対する同社の考え方に注目が集まり
そうです。

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04.表情を追跡するVR周辺機器の登場が意味するもの
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先週中ごろ、台湾の電子機器メーカー・HTCが発表した
VRヘッドセット用の周辺機器が話題になっています。

VRヘッドセットは、顔面を覆うように装着するゴーグル
タイプの装置で、パソコンやゲーム機器と連動し、
ヴァーチャルリアリティのゲームや映像を楽しむための
ものです。

HTCは、そのVRヘッドセットのトップメーカーの1つですが
今回同社が発表した周辺機器は、なんと、装着者の表情を
計測できるというもの。

これまで、目の動きを追跡できる機能はあったのですが、
この周辺機器を組み合わせると、目の動きの他に、唇や
アゴ、舌、歯といった顔の動きも追跡可能になります。

で、それの何が凄いのか?といえば…

例えば、ヴァーチャルリアリティの世界に作った自分の
分身に対し、本人の表情をそのまま反映させることが
可能になります。

より豊かな感情表現が可能になるのです。

そして、もっと言えば、これにディープラーニング
技術を組み合わせると、機械が人間の表情を読み取って
その感情を推し量る…といったこともできるかも…

例えば、この人がほんの一瞬、口角をゆがめたのは
嘘をついている時だ…とか。AIが判断する訳です。
と、ちょっとSFっぽいことを考えてしまいます。

先ほど触れたトム・クルーズのディープフェイク動画
といい、この表情を追跡するVR機器といい、技術の
進化は面白いですが、その先に待っている世界を
考えると…ちょっとした不安を感じざるを得ません。

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05.なぜWebが成果に繋がらないのか?初回体験講義のお知らせ
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「Webに投資するが、成果に繋がらない」
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06.あとがき:鉄道遺構は存続できるのか?
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その命名に関して何かと物議を醸した「高輪ゲートウェイ」

その近くの再開発エリアで、貴重な鉄道遺構が発見され、
話題になったのは昨年の夏ごろ。

その遺構「高輪築堤」が、最近、またまた問題となっています。

「高輪築堤」は明治初期の鉄道遺構で、有識者の間では、
「日本の鉄道の原点」として、「富岡製糸場」に匹敵する
高い歴史的価値を持つとされています。

一方、この「高輪築堤」が出土したのは、JR東日本が進める
再開発エリアのど真ん中。この鉄道遺構をまるごと保存すると
開発自体が頓挫しかねません。

駅名問題の時も話題になりましたが、「高輪ゲートウェイ」
命名自体が、この再開発エリアでの利益を見込んでこと
ならば、JR東日本にとって、痛恨の出来事でしょう。

発掘されたばかりで「史跡」には未指定。JR東日本としては
移築や一部保存で進めたいようですが、日本有数の鉄道会社が、
その原点とも言える、貴重な鉄道遺構を破壊しかねない
状況は、大きな論争を呼びそうです。

ではまた次号。
(2021/3/15)